教育費・老後資金はどう準備しますか?
将来の備えとして、日本人がする一番多い対策は、銀行にお金を預ける「預金(貯金)」です。(ゆうちょ銀行に預けることを「貯金」というのですがここでは同義とします)
銀行にお金を預けておけば、元本も保証されており、安全ですよね。
しかし実は元本保証に2種類あるのをご存じですか?
それを理解したうえで“銀行の”元本保証を選んでいる方は問題ありませんので、この内容は読み飛ばしてください。
もし、それを知らずに預金・貯金をしているなら、コワいこと…。
正しい元本保証を理解しておきましょう。
貯金の現実が変化した
日銀も統計を発表していますが、日本人の持っている約半分のお金は、預貯金されています。
銀行に預ければ、いつでも必要な時に引き出せて便利だし、減らないことが保証されていて安全ですよね。
かといって、超低金利のため利息は期待できません。
仮に100万円を普通預金に1年間預けたら、年間でいくら増えているのか計算したことはありますか?
実は…たったの10円から20円なんです。
昔とはちがう貯金の現実
現在の30代40代は、親世代から「貯金しなさい」「銀行が安心」と言われていたと思います。
ちょっと立ち止まって考えてみましょう。貯金してもお金は増えないのに、なぜ親世代は銀行への厚い信頼があるんでしょうか?
その答えは、親世代はバブル時代やバブル前の記憶があるからなんです。
あなたが産まれた1970年代~1990年代の銀行利息は、なんと年5~7%あったんです。
銀行にお金を預けたら、10年間で2倍、20年間で4倍になっていたので、親世代は貯金で十分で、それ以上考える必要がなかったんです。
さて、私たちの今はあまりにも状況がちがうのですが、同じ行動をしていて良いのでしょうか?
→銀行に預けるだけではお金は増えない?金利の今と昔(20220602)
一つ提案があります。銀行に対する考え方を変えてください。
現代は「預貯金しても増えない」ということを、きちんと理解してください。
預貯金は、家事や泥棒から現金を守ってくれて、必要になればすぐにお金がおろせる「便利なサイフ」という認識をしておくと、良いでしょう。
その考え方に立った時の、銀行の正しい使い方は、セミナーや個別相談で教えています。気になる方は聞きに来てくださいね。
額面元本と、価値元本の違いを知らない怖さ
とはいえ、たとえ増えなくても貯金は「貯めた分だけ、確実にお金が残る」からそれでよいと思うかもしれません。
これも、要注意です。
最近「物価があがった」というニュースをよく聞くと感じませんか?
これはどういうことでしょうか。
先月までは100円で変えていたものが、今月は100円では買えなくなっているということですよね。つまり「時間が経つと同じ額では同じものが買えない」ということです。
これを「価値元本が下がっている」と言います。
おや…「元本」…聞いたことがありますね。
そうです。皆さんがよく言っている「元本保証」には、実は2つあるんです。
「額面元本」と「価値元本」です。
銀行の預金は「額面元本」が保証されています。つまり「数字上の金額を保証」しているのです。「100円は、必ず100円のままですよ」ということです。
しかし、1年後の100円では、上記の通り、同じものが買えなくなります。
これは「価値元本が、“元本割れ”している」ということです。
日本の政策では年間2%の物価上昇を期待しています。
物価が上がるたびに、お金は減っているのと同然です。
毎年2%物価があがったら、30年でモノの値段は何倍になると思いますか?
1.02%の30乗です。
なんと…1.81倍。買えるものが半分くらいになってしまうんです。
→生活に影響を与える値上げ
→インフレ
物価上昇による不足分への対策
この不足分を、どうやって埋めたらよいのでしょうか。
・お給料を上げる
・2倍の速さで働く
・2倍の長さ働く
…あなたはどれを選びますか。
日本の平均給与は年々下がっています。給料が上がらない、けれど物価は上がるという日本はちょっと変わった、困った国です。
この解決策はよほど出来る人しか選べないのが現実でしょう。
では、今の2倍働くのはどうでしょうか。
もうこれはいいですよね。
ブラック企業まっしぐらです。
では、どうしたらよいのか。もう一つの方法があります。
それが、
・お金に働いてもらう
です。これは大事な事なので、別の記事でまとめます。
あなたが今20代~40代なら、必ず身につけてください。
→投資と投機
貯金の現実について紹介しました
親世代とは時代は変わりました。
貯金のイメージを変えて、銀行を正しく使いましょう。