少子高齢化が進み、老後2000万円問題がメディアで取り上げられて、ますます私たち世代は「老後が不安」な状態になっています。
ただ「老後が不安」と思っているものの、それを解決しようと試みたことはあるでしょうか。
「あなた自身がどういう状態になれば、老後の不安が消えるのか」をあなたは理解していますか?
実際、個別相談で伺うと、そもそも老後の生活すらイメージできていない方が多いんです。
とはいえ、老後はまだ先の話。そんなに厳密に考える必要はありません。
2000万円問題に象徴されるように、あなたの問題が本当に2000万円なのか、はたまた1億円レベルなのか、もしかすると100万円で良いのか。
大まかにでも理解していると、あなたのとるべき対策が少しみえてくるのではないでしょうか。
老後資金対策の第一歩、まずは自分の生活を見直し、老後の生活をイメージしてみましょう!
今の生活費を見直す
老後資金を考える際の第一歩が、現在の生活費です。
・現在、あなたは収入に対して、支出はいくら?
・現在、あなたは何にお金を使っている?
これが老後に必要になる資金を知る基準になります。
当然ですが、生活費は家庭ごとに違います。日常生活でお金をかけるところも、価値観も一人ひとり違うので、まずは自分の生活費を理解するのが第一歩なのです。
現実的に考えてみてください。老後になって、いきなり生活水準を下げられるでしょうか?
「考えてみると生活水準を下げたくはない」という方が多いですし、65歳はまだまだ元気で実際に下げるのは簡単ではありません。
生活水準を下げたくないならば、それに合わせた老後資金を考えれば良いのです。
老後を楽しむためにも、安心して過ごすためにも、自分自身のお金の考え方を見直してみましょう。
今の生活を把直し、必要なら見直して、今のうちから「費用を抑えた生活に幸せを感じられる」ように慣れていくのも一つの方法です。
老後にも「特別費」が必要!
特別費とは?
特別費って知っていますか?
特別費とは「毎月は発生しないけれど、数ヶ月・数年に1度など支払うお金」のことです。
・旅行
・税金の支払い
・誕生日やなどのイベント費
・冠婚葬祭
・車の購入
・家の修繕費
などですね。
特別費には思わぬ出費もありますが、そのスパンが長いだけで確実に定期的にやってくるものもあります。
この特別費は意外と金額が大きくて、対策をすることは家計管理には重要です。
これを見落としていると、定期的な大きな出費がある度に、お金の工面に困ったり、家計が予定外の状況になります。
一方、特別日がおおよそ平均でいくらくらいお金がかかるか見通しを立て、毎月決まった金額を積み立てる事ができると、家計は安定します。
→不安の原因を知ることから始めよう 老後の何が不安?(20220615)
老後の特別費はなに?
「老後に、それほど支出が多くなるイメージはない」という方が多いです。
しかし実際は、そう思っている方も、よく検討すると「想像していた以上にお金が必要だ」と気が付く方がほとんどです。
老後の特別費は、
・長期旅行
・介護費
・長期の医療費
・住宅の修繕リフォーム
…など、一つ一つが高額になりがちだからなおさらです。
子どもが自立すれば、教育費などを抑えられると思いがちですが、結婚費用の援助をする親御さんは多いですし、孫が生まれたら孫へのプレゼントやお年玉・教育資金の援助などしたくなるもので、予想以上に出費が多いんです。
総合的に考えると、老後は減る特別費もありますが、増える特別費も多く、何にお金がかかるのか予想してみると、老後に必要な資金がみえてきます。
自分の年金額を知る
老後の出費を想定できたら、老後の収入についても考えてみましょう。
若い世代は「少子高齢化が進み、私たちの老後には年金なんてもらえないんじゃない?」という方もいるのですが、僕はそれはさすがに、マチガイだと考えています。
今ほど余裕はありませんが、「もらえない」というのは過剰な反応だと感じています。
実際、年金の財源はゼロになることはありませんし、運用もそれなりにうまくいっています。
むしろ、今から年金について前向きな興味を持って、自分が受け取れる年金額を知り対策をとることが、老後資金を考える確実な一歩です。
では、年金額を知るためにはどうしたらよいでしょうか?
本サイトなどで年金のしくみを学ぶことも大切ですが、もっとリアルに感じられるのは、毎年送られてくる「ねんきん定期便」の理解から始めることをオススメします。
あなた自身の年金額がかいてあるので、自分の老後にいくら受け取れるのか予測したり、どうやったら年金額を増やせるのか考える、とても良いキッカケになりますよ。
→年金、もらえると思いますか?(20220621)
→【実はシンプル!】ねんきん定期便の確認ポイント、本当の使い方
「あなたが必要な老後資金」を知る方法を紹介しました。
メディアでは「老後には○○円必要!」なんてよく言われていますが、当然それはあくまでも目安。
生活レベルはひとりひとり違います。
現在のあなたの生活水準が、あなたの老後資金を考える基準になります。
まずは今の自分の支出を見直してみましょう。